ホームインスペクションの費用相場は?新築・中古・戸建て別の料金比較と注意点
「ホームインスペクションの費用っていくらかかるの?」
そもそも、実施すべきか悩む方も多いなか、
- 「相場がわからない」
- 「誰が払うの?」
- 「新築でも必要なの?」
といった、疑問の声がよく聞かれます。
本記事では、ホームインスペクションの費用相場を物件の種類(新築・中古・マンション)別に解説しています。
ホームインスペクションを実施するタイミングや費用の違い、後悔しないための判断基準も詳しくご紹介。
実際にかかる費用や注意点を把握し、納得してホームインスペクションを依頼できるようにしていきましょう。
ホームインスペクションとは?費用の前に知っておきたい基本

ホームインスペクション(住宅診断)とは、建築士などの専門家が第三者視点で、住宅の状態・劣化・不具合を調査するサービスのことです。
客観的かつ中立な立場で診断するため、住宅購入者は自分の知らない欠陥を発見でき、売り主とのトラブルや購入後の予期せぬ出費を未然に防げます。
ここでは、ホームインスペクションをさらに理解するために、下記について解説します。
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- ホームインスペクションの診断項目とは?チェック内容をわかりやすく解説
- ホームインスペクションはいつやる?契約前・後のタイミングと注意点
ホームインスペクションの診断項目とは?チェック内容をわかりやすく解説
ホームインスペクションは、基本調査と詳細調査の2種類あります。

この詳細調査は多くの場合、オプションとして提供されており、配管の状態や断熱材の設置状況、床下・屋根裏など、目視だけでは確認できない箇所を把握するのに役立ちます。
構造上の問題や劣化の早期発見につながるため、必要に応じて追加を検討する価値がある診断項目です。
調査対象は、基礎、屋根、外壁、内装、配管・設備、シロアリ被害など、さまざまです。
ただし、ホームインスペクションは一時診断という位置づけなので、あくまでも非破壊検査を前提としています。
ホームインスペクションはいつやる?契約前・後のタイミングと注意点
ホームインスペクションは、以下の3つのタイミングでおこなわれるのが一般的です。

ホームインスペクションの費用相場は?建築中もできる?

ホームインスペクションの費用は、
- 新築か中古か
- いつ実施するか
- どの範囲まで診断するか
によって、大きく変わります。
ここでは、一戸建て(新築・建築中・中古)やマンションでの相場価格を整理しながら、建築中の検査オプションや費用の内訳・注意点についても詳しく解説します。
新築の場合の費用
新築一戸建てにおけるホームインスペクション(住宅診断)の費用は、診断内容によって大きく異なります。
一般的な基本調査(目視による構造・設備の確認)であれば、6万円~7万円程度、
詳細調査(床下・屋根裏など見えにくい箇所を詳細に調査する場合)では、9万円~12万円程度が相場です。
コンクリートの強度をシュミットハンマーで検査するオプションも依頼可能ですが、一般的な工事が行われている場合は、そこまでの検査は不要と考えられます。
また、新築の場合は完成後の検査だけでなく、建築中・施工段階ごとのホームインスペクションも可能です。
費用は、建物の規模や診断の種類、範囲、回数による価格設定によって変動します。
事前に検査内容と料金の内訳を明示してくれる業者を選ぶことが、安心して依頼するポイントです。
人気があるのは、5回に分けて行う検査(基礎の配筋検査、上棟後の金物検査、防水検査、断熱検査、完了時の検査)です。費用の相場は、25万円〜30万円程度とされています。
この5回以外にも検査項目はありますが、費用がかさむため、ホームインスペクターに相談し、予算に応じて検査項目を調整することをおすすめします。
中古住宅の場合の費用
中古一戸建てにおけるホームインスペクションの基本調査は、6万円~7万円程度が相場です。
新築と同様に、詳細調査(床下・屋根裏など見えにくい箇所)も含めると、9万円~12万円程度が相場とされています。
調査内容は、新築と同様に建物の構造・基礎・外壁・屋根・床下・小屋裏などです。
目視で確認するものが中心ですが、築年数の経過や過去のリフォーム歴がある物件では、より詳細な調査が必要になるケースもあります。
マンションの場合の費用
マンションにおけるホームインスペクションの費用相場は、1室あたり4万円〜6万円程度が一般的です(※1DK〜3LDK程度)。
戸建てに比べて検査範囲が限られるため、比較的リーズナブルな価格で依頼できます。
検査内容の例は、下記のとおりです。
- 床の傾き(レーザー測定)
- 建具の建て付け、壁・天井のひび割れ
- 換気・照明・給排水設備の動作確認など
一方で、戸建てにある床下・小屋裏の検査オプションは基本的に存在せず、診断対象は専有部の内部に限定されます。
また、共用部の点検を希望する場合は、事前に管理組合の承諾が必要となるため注意が必要です。
なお、アパートやマンションの1棟まるごとのホームインスペクション(マンション全体を対象とする場合)では、建物の規模によって費用が10万円~になるため、事前に見積もりを取ることをおすすめします。
まとめると下記の表のようになります。

誰が費用を払うの?売り主・買い主・不動産会社の役割

ホームインスペクションの実施を検討するうえで、もうひとつ気になるのが、費用は誰が負担するのか?という点です。
費用の支払い者によって、検査の目的やスタンスも異なるため、あらかじめ把握しておきましょう。
ここでは、費用負担の基本的な考え方や、ケースごとの違いについて解説しています。
基本は買い主負担が多い
ホームインスペクションの費用は、診断を依頼した側が負担するのが一般的です。
特に中古物件の購入にあたって、買い主が物件の状態を事前に確認したいという目的で、自ら依頼するケースが主流となっています。
売り主や不動産会社が費用を負担する場合もある
ホームインスペクションの費用を、売り主側が費用を負担して実施するケースもあります。
例えば、下記のような意図から、売り主が自発的にホームインスペクションを依頼することもあります。
- 購入希望者に安心してもらいたい
- 物件の信頼性を示して、スムーズに売却したいなど
このような対応を取ることで買い手に対して、誠実な売り主といった印象を与えやすく、結果的に売却が有利に進む場合もあります。
【必要ない?】ホームインスペクションで後悔しない判断基準

ホームインスペクションは費用や手間がかかることから、実施せずに済ませてしまう方も少なくありません。
しかし、診断しなかったことで入居後に重大な不具合が発覚し、修繕費の発生やトラブルに発展したケースも報告されています。
ここでは、ホームインスペクションで後悔しない判断をするために、知っておきたいポイントをまとめてご紹介します。
ホームインスペクションをしないリスク
ホームインスペクションを実施しない場合、購入後に建物の重大な欠陥や不具合が見つかり、思わぬ修繕費やトラブルに発展するリスクがあります。
例えば、以下のようなケースが実際に報告されています。
次の写真は、脱衣所の洗面台の床下で排水管から漏水していた事例です。

中古住宅では、このような排水管からの漏水が比較的多く見られます。
漏水の量にもよりますが、量が多く床下の通気が不十分な場合、湿気が滞留してカビが発生することがあります。
さらに、近年の高気密・高断熱住宅では、床下で発生したカビが室内に引き込まれ、室内空間にもカビが広がるケースも。
このようなトラブルは、購入前にホームインスペクションを実施していれば未然に防げた可能性が高いものです。
実例から見る診断してよかったケース
意外に思われるかもしれませんが、新築住宅でも基礎のひび割れは、よく見られる指摘項目の一つです。
重要なのはひび割れの幅や箇所数、位置を正確に把握し、それらが他の不具合と関連がないかを推察することです。
この推察は、経験を積んだ専門家であれば、さほど難しいものではありません。
また、引渡し前に建築会社に伝えることで、ほとんどのケースで適切な補修対応をしてもらえます。
一方で、こうしたひび割れに気づかず放置してしまうと、そこから雨水が浸入し、コンクリート内部の鉄筋が錆びて膨張し、内部から基礎を破壊するという深刻な劣化につながる恐れがあります。

実際、新築物件では10〜30か所程度の指摘事項が見つかることもありますが、ほとんどの建築会社は誠実に対応してくれるため、ご安心ください。
費用を抑える方法
ホームインスペクションは内容や業者によって費用に幅があり、工夫次第で予算内に収めることも可能です。
コストを抑えたい場合は基本調査のみに絞り、必要に応じてオプションを追加する方法がおすすめです。
床下や小屋裏の調査、写真付き報告書などは別料金になることが多いため、不要な項目は省き、重要な箇所だけに絞って依頼することで費用を調整できます。
また、複数の業者から見積もりを取り、費用とサービス内容を比較することも効果的です。
診断範囲・報告書の有無・対応スピードなどは業者ごとに異なるため、金額だけでなく価格に見合う内容かどうかも確認することが重要です。
イシヤマ建築のホームインスペクション費用の詳細もご参考ください。
イシヤマ建築のホームインスペクション費用一覧
ホームインスペクションでよくある質問
ここでは、ホームインスペクションで、実際によく寄せられる質問を取り上げ、初めて住宅診断を考える方でも納得して判断できるよう、わかりやすく解説していきます。
築何年からホームインスペクションが必要?
ホームインスペクションは、築年数にかかわらず、購入・売却時に実施することをおすすめします。
特に中古住宅では、経年劣化や過去のリフォーム歴の影響で、見た目ではわかりにくい不具合が潜んでいることも少なくありません。
一般的に、築10年を超える住宅は保証期間が切れるタイミングでもあり、構造や設備に不具合が現れやすくなる節目といわれています。
さらに築20年以上になると、配管・断熱・防水といった内部機能の老朽化リスクが高まり、診断の重要性はより一層高まります。
こうした点からも、築年数が浅い・古いにかかわらず、安心して取引や入居を進めるためには、事前のインスペクションが有効です。
新築でもホームインスペクションは必要?実施率は?
「新築だから不具合はないはず」と思われがちですが、実際には施工ミスや仕上げ不良などの指摘事項が多く報告されています。
さくら事務所の調査によると、新築検査のうち約8割の物件で、何らかの欠陥や施工ミスが発見されたという結果が出ています。
なかでも、基礎・構造・断熱・防水といった重要な項目において、75%以上の物件に施工不良が見つかったとの報告もあり、たとえ新築であっても油断は禁物です。
また、国土交通省「消費者:実施率推移と認知度」の資料によると、戸建て住宅におけるホームインスペクションの実施率は約37.5%と、まだ十分に普及しているとはいえない状況です。
つまり、多くの新築購入者が診断を省略している一方で、実際には見落とされがちな不具合が一定数存在するのが現実です。
施工不良があった場合でも、引き渡し後に気付けば自己負担となる可能性もあるため、安心して入居するためにも新築こそホームインスペクションを活用すべきといえるでしょう。
まとめ:ホームインスペクションの費用は物件や内容によって異なる
ホームインスペクションの費用は、新築・中古・マンションなどの物件タイプや、調査の範囲・診断内容によって大きく異なります。
一般的な相場はありますが、物件の状態や築年数、オプションの有無によって費用は増減するため、一律で判断することはできません。
また、費用の問題だけでなく、診断することで入居後のトラブルや余計な出費を防げるといった安心の価値も見逃せません。
特に中古住宅や建築中の新築では、見た目では判断できないリスクを事前に把握しておくことが重要です。
診断の必要性を感じた場合、まずは気軽に専門家に相談してみることをおすすめします。
また、イシヤマ建築では、LINEでの無料相談も受け付けています。
「うちの場合はどう?」
「費用はどれくらいかかる?」など、
些細な疑問でもお気軽にご相談ください。

